絵画クラスだより160905

さて、今回は少しアカデミックな課題です。
まずは油絵による技法練習です。
平面ですが、厳密に言うと立体要素を含む課題です。
ペインティングナイフを使った削りや盛り、点描、拭き取り、マチエール…
油絵だからこそできる方法をここで学んで次回の制作に生かしてもらおうというねらいです。
自分に合った技法を見つけ、作品のなかに生かしていけるよう、オーソドックスな技法を教えました。

歴史の中の偉大な芸術家たちが魂を削ってたどり着いたものが、現代ではそれぞれわかりやすくカテゴライズされているなんて、私たち現代人はなんて幸せなのでしょうか。
ですがそれらをただなぞるだけでなく、模倣することから新しいものを生み出す努力は必要です。
いつか偉大な芸術家が生まれることを楽しみに、基礎の重要性を感じた時間でした。

つづいては水彩によるドローイングです。
ドローイングはようするに落書きのようなものです。
ただそれが本当に落書きで終わってはどうしようもないので、つぎにつながる何かを発見しなくてはなりません。
色、形、大きさ…私たちの脳は思った以上に固定概念にとらわれていてとても窮屈です。
たまにはそれらを解放して裸の気持ちで紙に向き合う時間も必要なのです。

キャンバスを前にすると臆病になってしまう子も、この時間はのびのびと描いていたのが印象的でした。
その楽しいという気持ちを大事に、次回の作品にも取り組めるといいですね。

 

今回はつぎにつながる課題をたくさんこなしました。
来月から図工ランド展のための作品制作に入ります。今回学んだことを存分に生かすチャンスです。
皆さんの力作を楽しみにしています。
(山本)
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