A-05 経歴3—独立。そしてPTA活動を通しての子ども達とのかかわり

大学を出たあと,一級建築士の資格をとり,2つの事務所で修行して,34才で独立して建築・環境デザインの会社を設立しました。ここまでは学生時代に考えていた計画どおりでした。

が—時は1991年,バブル崩壊でした。なんという間の悪さ。

それも後からわかった話で,当時はしばらくすると景気はまた良くなると楽観的に構えていました。

ご多分にもれずその後,苦労しました。

そのような状況の中でも,独立前に勤務していたPAOS中西先生から声をかけていただき,良い仕事にもいくつか携わることができました。

その一つは,障害者の全国団体のCI—イメージアップの仕事に参加したことです。

詳細は省きますが,私は施設担当になり,全国の施設を調査,その改善のためのガイドラインをつくるとともに,実際に3つの施設を設計させていただきました。これはグッドデザイン賞のユニバーサルデザイン賞という,大きな賞をいただきました。

また,大分県の小さな町がつくる温泉宿泊施設や物産,観光施設のブランディングのチームに加わり,これも一般のグッドデザイン賞をいただきました。

その他,建築の設計,インテリア,サインデザインなど様々な仕事をしてきました。

 

私生活では,2人の子どもに恵まれました。

それまでは,地域とのつながりはほとんどなかったのですが,ひょんなことから子どもの小学校のPTA会長を引き受けることになりました。やるからにはしっかりやろうと,かなり熱心に取り組みました。拘束時間も長く,ときには先生や生徒,保護者の前で挨拶するなど冷や汗をかく経験もしました。会議や飲み会なども数多くありました。

PTA活動というと,不条理さや非効率さが話題にあがり,その通りの面もあると思います。しかし,私にとっては地域社会とのつながりや,子ども達との活動など,それまでにない貴重な経験をすることができたました。

PTA活動での地域社会や子ども達との関わりが,図工ランドをはじめる大きなきっかけになったと考えます。

ーーーその後はA-01のエントリーに書いたところにつながります。ひとまず,図工ランドをはじめるまでの私の経歴はこれで終わりとします。

体験する