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集合住宅のサイン計画
居住空間では、サイン計画の対象となる要素は多くありません。建物の性質上、外部に対して情報を出すことは極力抑える必要があります。集合住宅においても、機能的な意味でのサインは最小限で十分です。しかし、「住まい」であること=居住者にとって唯一無二の空間であることを、情報の面から支える役割がサインには求められます。ひとつにはイメージづくり。建物のグレード感やコンセプトを象徴的に表す役目です。もうひとつはセキュリティ。機能的にも心理的にも、歓迎されざる訪問者に対するバリア(障碍)となるよう、情報面のコントロールを行うことです。シエールグラン成田においては、非接触型カードリーダーがエントランスに設けられました。これをサインの一環として位置づけ、カメラと一体化した自立型の装置をデザインしました。機能に徹したシンプルなデザインが、訪れる人をふるいにかける役割を果たしています。



●建物エントランス。E棟とW棟の2棟が、それぞれ中庭を囲んで並ぶ構成。


●館内のサインは最小限に抑えている。アルミ素地色を生かしたシンプルなデザイン。


●館名サインは表面未処理の鋳物。ブラスト調の風合いを出している。


●エントランス夜景。ガラスドアには半透明シートで社名ロゴを表示している。


●風除室を内側から見る。左側に見えるのがカードリーダー。


●上部にカメラを内蔵したカードリーダー


●外構のサインもイメージを統一している。

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